[Dr.OSのやさしい機械式時計ライフ]
Vol.3 Dr.OSが全解決!オーバーホールの素朴なギモン

2023年01月31日

機械式時計は普段の使い方やメンテナンス次第で、長年使用できるプロダクトです。オリエントスターが目指しているのは、ユーザーの皆さんにできる限り長く機械式時計を楽しんでいただくこと。そのために役立つ情報を、オリエントスターが誇るメンテナンスのプロフェッショナル、Dr.OS(ドクター・オーエス)がお届けします。今回のテーマは、Vol.1に続いて機械式時計に欠かせないオーバーホールについて。基礎的なことから実践まで、よくある質問にお答えします。

文: with ORIENT STAR 編集部



全ては不具合を予防し、長く愛用していただくために


――Dr.OSさん、今日は機械式時計のオーバーホールについて教えてください。

Dr. OS(以下略) こんにちは。Dr.OSです。今日のテーマはオーバーホールですね。機械式時計をより長く使ってもらうために、オリエントスターでは販売後のメンテナンスにも力を入れています。その中で一番大切なのがオーバーホールです。日々寄せられる修理やオーバーホールのご依頼に対して、修理専門のスタッフが一つ一つ丁寧に対応しているんですよ。


――普段は接することが少ないのですが、修理部門の皆さんはどんな思いでオーバーホールに取り組んでいるんですか。

お客様からお預かりした大切な時計ですから、まずはとにかく慎重を期すこと。そして常にお客様の立場になって、正直に、真摯にご対応することを心掛けています。あまりにも古い時計や不具合の内容によっては修理が難しいこともありますが、そんな場合も何か方法がないかを調べ抜いて、あらゆる可能性を探っています。オーバーホールは全ての工程を一人の修理スタッフが請け負うので、全員がこのような意識で、責任を持って取り組んでいるんですよ。

――それは安心ですね。オーバーホールと聞くと、どちらかというと地道な作業をイメージしますが、皆さんはどんな時にやりがいや喜びを感じるのでしょう?

まずは、時計をオーバーホールに出していただけること自体がうれしいことなんですよ。今このタイミングでオーバーホールを行って不具合や劣化を解消しておけば、この先もっと長く使っていただけるなと。それが私たちの本望ですから。
オリエントスターの時計を何本も持っていらっしゃる方もいて、そういう方がまめにオーバーホールに出してくださると、愛着を持って使ってくださっているんだなとうれしくなります。また、オーバーホール完了後に電話を頂いたり、中には手紙やメールを送ってくださる方もいて、皆さんからの「ありがとう」という言葉が励みになっていますね。


――なるほど。オーバーホールをきちんと受けて長く使っていただければ、お互い幸せなんですね。では、ここからはオーバーホールの基礎と実践についてお聞きします。

[基礎編]

[実践編]